2003年10月1日水曜日

Robert Palmer / I Didn't Mean To Turn You On(1986)


(今日の80's #2)Robert Palmer / I Didn't Mean To Turn You On(1986)米2位、英9位
9月26日早朝、Robert Palmerが亡くなった。1949年1月19日生まれだから、享年54歳。早過ぎる死であった。心臓突然死とのことであるが、詳細は不明である。
70年代始め頃から活動を始め、83年のバラエティに富んだ名作アルバム「Pride」、Duran DuranのAndy Taylor、John Taylorらと組んだPower Stationでの成功を経て、間髪をおかずに発表された85年のアルバム「Riptide」。彼にしてはヘビーなロックアルバムで、このアルバムからの2枚目のシングル「Addicted To Love」の大ヒット(米1位、英5位)は、長身で無表情なモデルに自分のバックバンド役をやらせたビデオとともに彼の名前が知られるきっかけとなった。このとき彼は36歳。やりたい放題にいろいろな種類の歌を歌ってた。かっこよかった。
この曲「I Didn't Mean To Turn You On」は同じアルバムから4枚目のシングルカットで、Cherrelle(84年・米79位)のカバー。タイトなリズムとシャープなギター、そして彼特有のうにゃうにゃとしたダンディなボーカルがかっこいい。この声で「君を誘惑するつもりじゃなかったんだ」なんて歌われると・・・。むー、男の敵ですな〜。因にこの12インチシングルには、CDよりも1分ほど長いOriginal Long Versionが収められていますが、よく聴かないとどこが長いのかわからない通好みな仕様になっています。
その後もブルー・アイド・ソウルの名手としてブルースからカリプソまで歌い、つい先日新作「Drive」を発表した矢先であった。Warren Zevonの「The Wind」は意図された遺作(それも珍しいが)だったが、この「Drive」は予期せずして遺作となってしまった。キザでにやけた色男、そして類いまれなる才能のボーカリストが、また伝説になってしまった。まだまだ活躍して欲しいアーチストだっただけに、とても残念である。彼の再評価を望む。ご冥福をお祈りいたします。


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