2003年10月7日火曜日

禁断の酒、アブサン(Absinthe)


アブサン(Absinthe)という酒をご存知だろうか?
アブサンは18世紀にフランスの医師ピエール=オルディネールが医薬品としてスイスで発表。 それを1797年にペルノ社が発売し、フランスやヨーロッパで大流行。19世紀末には多くの芸術家たち(ピカソ、ゴッホ、ゴーギャン、ドガ、モネ、ロートレック、ランボー、 モーパッサン、ボードレール、ヴェルレーヌ、ヘミングウェイなど)が創作意欲を沸き立てるために愛飲したといわれる。アブサンの原料であるニガヨモギの主成分(Thujone)が向精神作用をもち、また依存性があり(アブサンティズムといわれた)、ゴッホが自画像で耳を切ったのもこの酒のためであると言われる。この為、1905年にベルギー、1915年にフランスで禁制となったのをはじめ、ヨーロッパのほとんどの国で禁止措置がとられた。 その後長い間(密造以外は)製造されていなかったが、1981年にWHOでThujoneの規制値が見直され、また技術の革新によりThujoneの量をコントロール出来るようになったため、近年アブサンが復活した。ただし、Thujone濃度は当時のものより低く、現在では10ppm(35ppmまでとなったとの話もあるが)までとなっており、その値のものは輸出されており日本でも簡単に手に入るようになった。
さて、現在日本では約11種類のアブサンが手に入るらしいが、今回はPernodのアブサンを飲んでみた。何といっても初めに発売したという実績があるし。んー・・・飲んだ感じ舌がびりびりするというか、ノドが焼けるというか。でも、うん、薬草系の苦味とさわやかな風味があって、なんだか甘ささえ感じる。さすがにアルコール68度もあるのでがんがん飲んだりはできませんが、結構いける。水を足すと白く濁ってエメラルドグリーンになるらしいが、あんまり濁らなかった。飲み方としてはいろいろなカクテルのベースとするレシピもあるが、今回はロックでいただてみた。 穴の開いたスプーンに角砂糖を乗せて氷水をたらすと、溶けた砂糖で甘味がつき、水でエメラルドグリーンになる。これも定番の飲み方だそうだ。・・・おう、結構まわってきた。むー、制作意欲が!(気のせい)。
ただしなにぶん規制内のアブサンしか飲んでないので・・・。どうも密造ではあるがThujone濃度の高い本物のアブサンも存在するらしい。一度は飲んでみたいですね。岡山の某バーで本物のアブサンが飲めるところもあるらしいという話もありました・・・。情報をお待ちしております。
ちなみに僕は1993年発表のJohn Zorn率いるNaked Cityのアルバム「Absinthe」(写真下)でこの酒の名前を知りました。アブサンに捧げられたこの一枚、アブサンのBGMとしてどうぞ・・・。幻想的でコワイ音満載です。


今回参考は こちら
アブサンのお求めは、 ここ、 ここ、 ここ、 ここ、 ここなどで。。。

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