電話の音が嫌いだ。こちらに越してきた4月、ファックス付き電話を買いなおした。それは以前の電話がちょっと遠いようで、聞き取りにくく、また、向こうも聞き難そうだったからなのだが。その時、心臓に悪い呼び出し音を他の音に変えてみた。ぴろぴろ・・・という電子音で、何か心地よいなあと思っていたが、最近やはりその音も心臓に悪くなってきた。結局、家にかかってくる電話は9割以上が病院からで、患者さんの急変であるとか、様態が悪いとか、急患であるといった用件が多いからなのだが。深夜もあれば明け方でも患者さんの病気は24時間なので、こちらも24時間拘束のようなもので、それは以前から承知はしてはいるのであるが、やはりいつになっても電話の呼び出し音は恐怖を感じる。同様にポケベルの音も恐怖である。街中でも似たような電子音にやたらと敏感で、似たような音を聞いただけで心臓に悪い。だから僕は友人には家の電話番号は教えないし、逆に病院には携帯電話の番号は教えないようにしている。携帯電話の呼び出し音さえ恐怖になったら、大変である。時に耳の錯覚で電話の音を聞いたり、夢の中で電話の音を聞いたり・・・、重症の職業病である。
今日の曲は清水靖晃率いるサクソフォネッツのTime and Again(1993年)より。「北京の秋」の続編である。ストリングス・オーケストラをバックに清水靖晃の馥郁たるサックスがなまめかしくとけ込み、1音1音がイマジネーションをかき立てる。タイトルや、英語のセリフのやりとりも謎めいていて意味深で、映画的のワンシーンが目の前に浮かぶようである。まさに映画のようなCD。傑作です、ホント。
因みに清水靖晃といえば、昔から結構先鋭的な曲が多く、コマーシャルとかにもよく使われてたっけ・・・。ビデオのCMに使われた「チコチャン」とかウーロン茶のCMに使われた「ママハソトデ」ってやつとか(Subliminal/1987年)、耳を引く印象深い曲が多い。知ってる人いるかなあ・・・。いたら連絡してね。あと、テイ・トーワのアルバムでもサックス吹いてたっけ。興味深いアーティストの一人である。
0 件のコメント:
コメントを投稿