2001年7月12日木曜日

If I Should Fall From The Grace With God / Pogues


 ゲーム評。あんまりゲームをする方ではないのですが、プレイステーション2(Sony Computer Entertainment Inc.)が出たときにはインターネットで注文して発表後すぐさま手に入れたほどのハイテク好きでもあり。
 最近あんまり心騒ぐゲームがないのだが、プレイステーション2本体と同時発売だった「A列車で行こう6」(ARTDINK)はそういった素敵なゲームのひとつだ。ジャンルはシュミレーション。あなたは鉄道会社を運営し、また誘致を行う。そうすることによって街を発展させるゲームだ。実際、線路を引いて列車を運行させてみると、次第に駅周辺ににょきにょきと道路が延び、道路沿いに工場や家やコンビニが建つようになる。しかしただそれだけではある程度の発展しか遂げない。従って誘致を行い、ある駅周辺を工業地域としたり、ある駅周辺を商業地区や住宅地としたり。工業地域のすぐ近くには商業地区や住宅地は発展せず、また、住宅地から工業地区や商業地区にへ線路がつながっていないと通勤や買い物に不便である。鉄道の利用時間もそれぞれ当然異なり、通勤は朝夕だし、買い物は日中が多い。便利だと人口が増え、不便だと発展は途絶える。その点ある程度テクニックが必要だ。そのうち街が発展を遂げ、大工場、集合住宅、学校、高層ビル、総合展示場等々が建ち並び大都市へと変貌していく。自分の街が発展する様を眺めるのは大変おもしろい。知らないうちにビルが建っていたり、公園が出来たりと、街は自ら成長していく。そして、自分が走らせた列車に乗って街を走り抜けることも、できる。雨の降る日もあれば、雪が降り街が銀世界になることもある。晴れた夜には星が降る。オレンジに染まる朝焼けのさわやかなこと、夕焼けの美しいこと。灯りの消えたビル街は心細いが、深夜でもコンビニは営業していて・・・。さながら知らない街を旅しているかのよう。グラフィックは細かく綺麗で、音や音楽も良くできており音質も良い。売れ筋ではないかもしれないが、旅好きには一押しのゲームです。2001年3月に最新版の「A列車で行こう2001」が出ましたので、もしよろしければ今からならこちらをどうぞ。試してみなきゃ、この感動は伝えられないんですけどね・・・。
 僕が酔いどれ詩人と呼ぶのは2人。Tom WaitsとこのPoguesのShane MacGowan。1988年の名作If I Should Fall From The Grace With GodはこのPoguesのピークだったんだろう。パンキッシュなアイリッシュ・トラッド。8人の大所帯のバンドの音ははちゃめちゃ(死語)でありながら、繊細で無垢。そしてシェーンの書く曲は底辺の人間のロマンティシズムに溢れる。結局は酒に溺れて、1991年シェーンはポーグスを脱退。その後、シェーンはソロとなってアルバムをだし、またシェーンなきポーグスもアルバムを出しているが、やっぱりシェーンのいたころのポーグスが一番輝いてるなぁ・・・。このアルバムのKirsty MacCollとの共演、Fairytale Of New Yorkはクリスマスの時期には必ず聞くべき永遠の名曲!!

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