2004年2月4日水曜日

フューチャー・イズ・ワイルド 驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界


(新刊)進化する地球。舞台は500万年〜2億年後の地球である。今から数千年後の氷河期により人類は滅亡し、その後大量絶滅が繰り返された事で陸生、水生動物の多くの種が絶滅する。500万年後の氷河期の後、長い温暖な時期を経て、1億年後に火山活動が活発化する。二酸化炭素、有毒ガスの増加によって全世界の動植物のほとんどが死滅し、大陸は再び一つになり第二パンゲアを形成する。そしてわずかに生き残った生物たちはそれぞれの進化を遂げていく。
クモの家畜となる最後のほ乳類、鯨のような巨大ペンギン、4匹一組で鳥を襲う甲虫、陸に上がった8トンのイカ、空を飛ぶ魚類・・・生物は環境に合わせてそれぞれのニッチに適合する形で進化を遂げていく。そして2億年より未来はさらにワイルドな世界が広がるという。
それは単なる空想の物語でなく、過去の詳細な検証、生命のサイクル、多くの科学者たちの証言、膨大なデータに基づいて描かれていく。衛星放送のDiscovery Channelで放送された番組の本であるが、カラーのCGで奇妙な未来の生物が描かれており、生き生きとしていて眺めるだけでも面白い。また、文章もまるで動物番組を見るかのように現場が目の前に広がるようだ。所詮、僕らは明日の事さえわからないのだが、未来を想像する事はいつも興奮させられる体験だ。果てしない未来の歴史、未知の生命の物語である。

the FUTURE is WILD 「フューチャー・イズ・ワイルド 驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界」
ドゥーガル・ディクソン、ジョン・アダムス著
松井孝典監修、土井晶子訳
ダイヤモンド社 2004年
2400円

はでな表紙なのですぐに見つかると思いますが、一度ぺらぺらとめくってみてください。面白いですよ。
→ プレスリリース
→ Amazon

0 件のコメント: